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インドで不正を防ぐ5つのポイント - 失敗から学ぶインドビジネス16

新興国で仕事をしていると、不正に直面することも少なくなくありません。

もちろん不正を働く方が悪いのだが、経営者サイドにも不正を起こすことを許してしまう環境を作っていることに一つの責任があるし、気を付けることで不正の数や不正自体を減らすことができるのであればそれにこしたことがありません。

今日は不正を防ぐポイントをいくつかまとめてみました。

  1. 常に監視、抜き打ちチェック
    文化も背景も違う中で仕事をしていくには、基本的なスタンスは”性悪説”です。

    どの従業員も等しく不正を起こす可能性があるという前提に立って社内のオペレーションを設計する必要があります。すぐにでも有効なのはやはり常に監視すること。これは別にいちいち従業員のあらを探すわけではなくて、何かコトが起こったときにきちんと振り返ってチェックできるシステムがあるかどうか。カメラの記録や、アクセスログなどあらゆる記録がチェックできれば不正も発見可能です。

    またチェック体制が機能していることを確認するため、抜き打ちチェックを行うことも重要です。これにより従業員側にも緊張感が生まれます。急にスケジュール変更して戻る、予定をぎりぎりまで伝えないなども重要な手です。

  2. 数字に客観的な根拠を求める
    業務に客観的な根拠を求めることが重要です。見積りであればきちんと相見積もり、相見積もりも一人が集めるのではなく、自分でこっそり手元にもう一つ用意する。もしくは同業他社の駐在員と情報交換をして相場を知っておくなども重要です。

    基本的には口頭での説明は受け付けず、そのバックアップとなる資料の提出を求めることが必要です。

  3. 重要なポジションに長期で任命しない
    長期に同じ役職につくと、不正が起こりやすくなります。某製造メーカーでも調達には3年程度とし、サプライヤーとの癒着を防ぐなどの工夫を行っています。それでも100%不正を防ぐことは難しいのですが、特に支払い関係の財務、調達などは不正が多いポジションなので定期的に人事異動を行って風通しをよくする必要があります。

  4. 納得できるまで承認しない
    インドでよくあるのが、いきなり締切当日この書類に今日中にサインをしてくれという依頼。

    そのような状況でまずは焦って承認したり署名をしないこと。

    そもそも本当に当日に署名を行わなければならないのか、署名しなかった際にどのような不利益を被るのかは落ち着いて確認が必要です。大抵の場合には当日署名しなくてもなんとかなりますし、ある程度のペナルティを支払えばことが済むことが多いです。そこで裏付け資料や納得もいかないまま承認したり署名するのは大変危険で内部統制が崩壊しかねません。そのような状況でも落ち着いて通常と同じプロセスで必要書類の提出を求め淡々と処理していくことが重要です。

  5. 不正が起こった場合に断固とした対応をとる
    色々と気を付けても不正を100%防ぐことは難しく、何らかの不正が起こってしまうことも状況としてあります。そのような場合に大切なのは信賞必罰の態度で、毅然と事態に対処を行うこと。関係者の処分や場合によっては解雇、そしてほかの従業員への説明などを行うことが必要です。

    中途半端な対応を行った場合、見てみぬふりをした場合他の従業員は見ています。それによりモラルハザードを引き起こしたり、次なる不正の芽を育ててしまうことにもなりかねません。

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