インド土地取得の流れ

インド土地取得の流れ


土地取得はその取得先(政府系工業団地 or 民間)によって、取得プロセスが異なってきます。政府系工業団地は、各州政府開発公社により運営されており、取得の際には各公社に定められた取得プロセスに従って申請を行います。また、民間マーケットから取得する場合には、先ず工場用地が当該工場において製造される予定の製造物の生産が認められている区分に属するかを確認する必要があります。


民間からの一般的な土地取得の流れ

  1. 権原確認(Title Due Diligence)
    土地の所有権が売り手にあるかを確認する作業。インドでは土地の所有権は、土地の所有権自体が登記されているわけではなく、不動産取引書類が登記されています。よって、売り主がその所有権を有するかを確認する場合には買い手側が過去に遡って調査する必要があります。12カ月以内の賃貸契約などは登記義務もなく途中書類の登記が抜けている場合も多々ある。また、地方では不動産取引書類が現地言語(英語以外の言語)などで記述されている場合もありその確認を困難にしています。
  2. 測量・調査(Survey)
    購入予定の土地の測量・調査を実際に行います。取引書類に記載された通りの寸法であることはもちろんですが、不法に占拠している者がいないか、記載のない建築物が建っていないかなどを確認します。実際に測量をした段階で予定していたサイズよりも大きく、必要ない土地まで購入するように要求されるケースもあります。どの程度盛り土を行わなければならないのか、地盤の固さなども後の建設費用に影響してくるので初期に確認が必要です。他の建設現場に購入予定の土地から土砂を持ち出しているケースなどもあり盛り土などが必要な場合にはその費用も含めて交渉します。
  3. 評価(Valuation)
    工業団地の土地の場合、既に料金表で購入価格が決まっていますが、民間事業者同士の土地売買の場合、相対での値段交渉となります。先ほどの測量・調査条件と、近隣の土地価格、建設時に行わなければならない土木作業の費用などを勘案して土地の金額を評価します。
  4. 条件交渉(Negotiation)
    土地の評価額が定まった段階で、売り手と金額交渉を行います。また、売却状態について、土木工事や工場建屋を建設後の引き渡しなど様々な条件を交渉可能です。附帯条件が多くなると契約の履行にも時間を要し不確実性が高くなるので、自身の手間とを鑑みながら条件を交渉する必要があります。
  5. 趣意書又は覚書の発行(Letter of Intent or Memorandum of Understanding)
    条件が定まった段階で速やかに、LOI又はMOUへ落とし込みます。慣れない作業ですが、合意していない項目を盛り込まれることを防ぐためにも極力自社で作成することをおすすめします。また、先方が作成したものを利用する場合には必ず弁護士のリーガルチェックをかけてください。
  6. 契約書締結(Execution of Contract)
    前段の段階が済んだら、詳細な契約条件を合意し契約書を作成します。こちらも同様に契約の主導権を握るため極力自社で作成することをお勧めします。工業団地や大手企業などではひな形があり、異なる条件での契約が困難な場合もあります。また当然ですが、一旦契約書に署名を行うとその条件に拘束されますので署名前には必ず弁護士のリーガルチェックを行い、自社に不利な条件の記載がないか確認を二重・三重に行ってください。
  7. 登記(Registration)
    双方署名した契約書を登記します。
  8. 権原の移転(Title Transfer)
    契約に基づいて、代金の支払いなどを行い権原を移転させます。
  9. 占有開始(Possession)
    所有権の移転後、実際に土地を占有開始し工場建設を行います。

グジャラート州工業開発公社(Gujarat Industrial Development Corporation - GIGC)からの一般的な土地取得の流れ

  1. 申請書の提出(提出から7日以内に受領)
    オンライン申請を行った後30日以内に、申請者は申請書をダウンロード・印刷し必要書類と共に当局へ提出する必要があります。

    <必要書類>
    ・申請書
    ・審査料分のDemand Draft
  2. 審査委員会(Screening Committee)での審査・面談
  3. OCA(Offer-cum-Allotment)レターの発行
  4. 契約締結(OCAレター受領後60日以内)
    契約書の締結と、契約にかかる諸費用を支払う必要があります。土地代金の支払い方法は、土地サイズによって異なります。小規模の土地割当に対しては土地代金支払いの繰り延べなど一種の優遇措置が取られています。
    a)    5万平米超
    ・100%前払い(OCAレター受領後60日以内) 又は
    ・50%レター記載金額 + 残金50%は先付小切手での12回分割払い(4半期毎の支払い)。支払い者は別途利息を負担する。
    b)    5万平米以下
    ・30%前払い(OCAレター受領後2ヵ月以内)+ 残金70%は32回分割払い(四半期毎の支払い)。支払い者は別途利息を負担する。また、最初の2年間は返済を繰り延べ利息のみの支払い。
  5. 占有通知書(Possession Advise)発行(契約締結後3日以内)
  6. 占有開始(通知書受領後20日以内)
  7. 建設許可の取得(OCAレター発行日から3カ月以内)
    建築許可は、登録建築事務所を通じて提出する必要があります。
    <必要書類>
    ・OCAレターコピー
    ・占有受領書(Possession Receipt)コピー
    ・承認済測量ノートコピー
    ・建築図面 5部
    ・グジャラート州汚染規制委員会(Gujarat Pollution Control Board - GPCB)からのNOC(適用対象の場合のみ)
    ・期限延長許可コピー(適用対象の場合のみ)
  8. 建設開始
  9. 建設完了証明(Completion Certificate/Building use certificate)の取得
    申請から30日以内に取得可能。建設エリアに対して2ルピー/平米。