インド市場はいつ狙うべきなのか?

2010年から、インドへ進出する日系企業を見てきましたがインド市場を検討する企業は、必ず進出を決定する企業と見送る企業に分かれます。(当たり前ですが)

 

インド市場を狙うメリットの一つは、誰しもが承知するその市場規模の大きさです。13億超の世界最大の人口を抱え、世界最大の人口を抱える中国をまもなく追い越そうとするインド。人口増加率は世界銀行の統計で1.2%です。日本は既にマイナスですし、そもそも13億の1.2%なので毎年1500万人単位で人口が増えるからその活力は相当なものがあります。

 

一方でその市場の潜在性は世界中が周知の事実でもあり、各国のプレイヤーも虎視眈々とその市場を狙っています。以前はそれほどではありませんでしたが、ここ数年中国企業の存在感も高まりつつあり競争が熾烈になっています。日本企業は自社の都合のみで市場への参入決定もしくは見送りの決定をおこないがちですが、グローバルプレイヤーの中には戦略的に意思決定を行い参入する企業も多々あるのです。

 

少し既存の市場を見てみると、二輪市場は現在1800万台程度の市場ですが、この規模は中国の最盛期と同レベルです。中国は既にピークアウトして減少傾向にあることからインドも数年はある程度の水準で販売台数が伸びるかもしれませんがその後は不透明です。一方で自動車市場は350万台規模で、まだまだ伸びしろがあるように見えますがインド政府は2030年までにガソリン・ディーゼル車を廃止し電気自動車の販売のみを認める政策を発表しており、既存のガソリン・ディーゼル乗用車市場も必ずしも中国と同規模まで成長するとは言えない可能性があります。

 

このようにダイナミックに政策を打ち出して、変化をいとわないインドでは大きな流れに乗って投資を行い、局所的な戦術は都度朝令暮改で対応しながら最適化を行っていく方が結果を出すことができます。また、なかなか現地の情報もビジネスを回しながらでないと実践的な情報が入手できないことから、小さく投資して勝機が見えた段階で大きく投資をすることも大切です。

 

そこで冒頭の、インド市場はいつ狙うべきなのか?という問いに戻ると、常に”今”がその取り組むべきタイミングなのです。ただ結果として進出しない、という結論を出すことも重要であり、まずは検討を早急に進めなければ将来の潜在的な可能性を逸することになります。自動車では、GMが既にインド撤退を表明しており、競争が激しい分見切りをつけることも重要です。